台湾の檳榔ビンロウとは?どこで買う?食べ方?日本に持ち込み禁止?
今回は台湾でよく見かける檳榔について紹介します。
檳榔は日本語では「ビンロウ」と読み、中国語では「bīn láng/ㄅㄧㄣ ㄌㄤˊ」と読みます。
熱帯の植物であり台湾ではタバコのような嗜好品として知られています。
ガムのようにクチャクチャ噛んで楽しむのだそうですが・・・
一体どのような植物で、噛むとどのような効果があるのでしょうか?
以下で詳細を見ていくことにしましょう。
台湾の檳榔(ビンロウ)って何?
檳榔とは、単幹で高さ10-17メートル、まれに30メートルに達する熱帯の植物です。
写真のとおり見た目は椰子の木に似ています。
台湾の田舎に行くと檳榔の木の風景が広がっています。
檳榔の木からは檳榔の種子が採れます。
檳榔の種子にはアレコリン(arecoline)というアルカロイドが含まれており、タバコのニコチンと同様の作用(興奮、刺激、食欲の抑制など)を引き起こします。
服用方法は簡単で、檳榔の種子をキンマ(コショウ科の植物)の葉にくるみ、少量の石灰と一緒に噛むだけ。これだけで嗜好品としての興奮状態や酩酊状態が楽しめます。
檳榔の種子を噛むと赤い汁が出てきます。
赤い汁、檳榔の種子のカス、キンマのカスは吐き出すのが一般的です。
赤い汁が吐血を連想させることから台湾では檳榔をたしなむことは低俗な行為だと認識されています。
※現在は檳榔の汁を路上に吐くと罰金となるようです。
台湾のどこで檳榔(ビンロウ)を購入できる?
それでは、檳榔はどこで買えばいいのでしょうか?
答えは簡単です!
台湾の街を歩いていると写真のような日本では見慣れない商店を目にすることがあります。
コンビニでもなく、雑貨屋でもなく、タバコ屋さんでもない。
そう、これこそが檳榔屋さんです!
こうした檳榔ショップは、台湾の都市部はもちろん地方都市や田舎にもあります。
また、台湾郊外のバイパスのような大通り沿にもたくさん軒を連ねています。
理由は長距離移動するトラックの運ちゃんが檳榔を噛むからです。
「トラックの運ちゃんが檳榔を噛むの?」と不思議に思うでしょう。
しかし、この記事の冒頭で説明したとおり檳榔には興奮作用があります。
長距離運転をする運転手さんにとってはちょうどいい眠気覚ましになるそうですよ!
台湾の檳榔の食べ方を解説!
檳榔の食べ方はシンプルです。
檳榔ショップで購入したものをそのまま口に含んで噛めばOK!
ただし、檳榔を噛んでいると檳榔の赤い汁が出てきます。
檳榔の赤い汁と檳榔そのものは飲み込まずに吐き捨てるようにしましょう。
檳榔ショップで購入した際に檳榔を吐き出すための紙コップがもらえます。
檳榔の赤い汁を道端に吐き出すと罰金となりますので、この紙コップに吐き出すようにしましょう。
台湾の檳榔西施とは?
檳榔西施とは、檳榔ショップで檳榔を売るお姉さんのことを言います。
若い女性が露出度の高い服を着て男性の目をひくことで知られています。
しかしここ最近は檳榔西施を見ることはめっきりなくなりました。
特に都市部では普通のオバサンが檳榔を売っていることがほとんどです。
ただ、今でもトラックが多く走るハイウェイやバイパス沿いにいるという話を聞きます。
また、台北近郊でも板橋周辺や桃園中壢のあたりでの目撃例もあるようです。
いずれにせよ檳榔西施はもう絶滅種と言えるのではないでしょうか。
わたしは2014年ごろに板橋寄りの中和で見たことがあります。
最近ではめっきり見なくなったので貴重な体験をしました。
檳榔には発がん性及び依存性があるので注意!
国際がん研究機関(IARC)は檳榔に発がん性があることを指摘しています。
特に喉頭癌になるリスクが高いようです。
また、檳榔には依存性もあることが分かっています。
1粒や2粒噛んだほどでは依存しないですが何粒も消費すると依存してしまうようです。
発がん性がある点、依存性がある点などから見てタバコに非常に似ていると言えます。
依存してしまうと出費も増えてしまうので軽い気持ちで始めないことが大切です。
檳榔は日本への持ち込みは禁止?
植物防疫所のサイトによると檳榔の日本への持ち込みは原則禁止です。
檳榔を台湾から日本に持ち込みたい場合は、台湾政府発行の検査証明書を携帯し日本で検査を受ける必要があります。
検査証明書がないにもかかわらず持ち込んでしまった場合は3年以下の懲役刑または100万円以下の罰金となります。
とにかく台湾土産ということで檳榔を日本に持ち込むのはやめましょう。
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